旅の終わりに(第16日:2018年1月6日)

現地15泊を終えて、今はパース空港で飛行機の出発を待っている。
15泊などあっという間だ。

 

恒例の参加者(私の家族)アンケート。
①一番記憶に残った場所
妻:ナラボー平原
息子:グリーンが砂のゴルフ場
私:ナラボー平原

 

②一番印象に残ったこと
妻:息子のゴルフの上達
息子:ゴルフ場の距離の長さ(パー4は400ヤードくらいが普通)
私:息子のゴルフの上達

 

③一番美味しかったもの

 妻:Kimbaのロードハウスで食べたカレー
息子:パースで食べたステーキ
私:パースで食べたステーキ

 

キャンピングカーでオーストラリア半横断などというと優雅な旅のイメージだが、実態は違う。
長距離移動の連続、風呂に入れない生活、ハエだらけのキャンプ場、70cmしかないベッド幅、質素な食生活等々。
慣れない異国で移動ホームレス生活をしているようなものだ。笑

なんて愚痴をこぼしても、それを超える楽しみがあるからこんな旅をする。
今回の車の走行距離は約3700kmだったが、豪州横断はまだ半分終わっただけだ。
アデレードからシドニーへの残り半分はいつになることだろう。

豪州横断が終わっていないのに、カナダ横断もいいね、いやいやロシア横断はすごそうだなんて話が家族から出てくる。
いつのまにか私以上に旅好きになってしまった妻と息子。
今回も付き合ってくれてありがとう。

 いや、ひょっとしたら、私の方が連れてきてくれてありがとう、と言うべきか?笑

 

というわけで今回の旅もおしまいです。

(↓パースのキングスパーク)

◆ゴール(第15日:2018年1月5日)

ゴールのバースまでは180km。

このぐらいの距離だと余裕なので、午前中は昨日と同じゴルフ場でプレーした。

今回の旅行ではハーフ(9ホール)のゴルフを8回したことになる。

旅行中は運動不足になりがちなのでビールを美味しく飲もうとゴルフに頼ることになる。笑

8回のゴルフのうち前半の4回はかなり野性味あふれるゴルフ場(悪くいうと荒れ果てたゴルフ場)だったので、スコアは参考程度であまり意味はない。

後半の4回のゴルフ場はそれなりに手入れをされたゴルフ場なので、息子(中学1年)との対戦に力が入った。

息子は昨年6月から大人のクラブを使い始め、8月に私に初勝利。その後は私が6連勝していた。

息子との取り決めで、ハーフは単なる練習試合で18ホールのプレーが公式戦として勝敗が記録されることになっている。

だから旅行中のゴルフは単なる練習試合なのだが、後半の4回は息子の4連勝だった。

私としてはかなりのショックである。

特に今日はかなりの接戦で7ホールを終えてタイスコアだったが、緊張に耐え切れずにミスを連発したのは私で、結局5打差で負けてしまった。いつも最後に崩れるのは息子だったのに立場逆転である。

「おい、これは単なる練習試合だ。プロ野球でも昨年のオープン戦首位のロッテは公式戦では断トツのビリだったぞ。」と息子に言ったが、負け犬の遠吠えですね。泣

 

ゴルフばかりやっていて旅の目的を忘れてしまいそうだが、一応目的は豪州横断の前半部分。

午後にはパースに到着して目的達成!

 

お祝いはもちろんビールとステーキ!

◆ブラックスワン(第14日:2018年1月4日)

キャンプ場(キャラバンパーク)に泊まるのも今日が最後。

Bunburyのキャンプ場に連泊なので、今日は一番のんびりできたかもしれない。

 

朝8時からは近くのゴルフ場(Sanctury Golf Resort)で9ホールのプレー。

ホテルも併設されたゴルフリゾートでとてもよく整備されており、今回の旅行では一番プレーしやすいゴルフ場だった。

池が多くて景観も素晴らしいのに、料金は3人合わせて72ドル(約6500円)と日本では信じられないお値打ち価格だ。

オーストラリアのゴルフ場は自然豊かなコースが多く、いろいろな動物、生物に遭遇するのが楽しい。

今日はカモ軍団が悠然とフェアウェイを行進しており、池には西オーストラリア州の州鳥であるブラックスワンが泳いでいた。

 

ここもそうだったが、オーストラリアのゴルフ場はすぐ脇に道路があったり家があったりして、日本人的には大丈夫かなと心配になってしまう。日本だと、アイアン使用限定と指示があったり、高い防護ネットを張ったりする。

オーストラリアでは何の注意書きもないところが多いように感じるが、ここでは珍しく注意を促す看板があった。

ただ、自己責任でやりましょうって感じ。これもお国柄だ。

息子が一発道路に打ち込んだが、とりあえず車には当たらなかった模様。

 

夕方に今回の旅行で初めて釣りをした。

一応釣り竿をゴルフのキャディバッグに入れて持ってきていたのだ。

別に釣った魚を料理するわけでもないが、あのビクビクっと魚が釣り糸を引っ張る感触だけを楽しんだ。

旅の終盤戦(第13日:2018年1月3日)

オーストラリアに泊まるのは今日も含めてあと3泊となった。
半月程度の旅はあっという間に終わってしまう。
またいつか飽きるほど旅をしてみたいと思う旅の終盤戦である。

今日はMargaret RiberからBunburyまで120kmほどの移動。
途中で試食目当てにチョコレート工場へ。

実家のある鎌倉の小町通りの試食で有名な豆屋さんのチョコレート版といった感じ。

 

もうPerth(西オーストラリア州都)まで200km足らずで、この地域は過去に2回やってきているので馴染みがある。
Bunburyまであと50kmほどのBusseltonという町に寄ってみた。
ここは長さ約1800mもある桟橋(南半球最長とか)で有名な町で、過去のブログを見てみたら、奇しくも5年前の今日(1月3日)滞在していた
以前に比べて町がこぎれいで店も増えた感じがするし、ビーチも多くの人で賑わっていた。

 

5年前のブログでは人口2万人超と記してあるが、さっき調べたら現在の人口は3万数千人。
町はどんどん発展しているというわけだ。

Bunburyの海岸沿いのキャンプ場に2泊して、いよいよ旅の終着点Perthに向かう。

◆当たりと外れ(第12日:2018年1月2日)

オーストラリアを旅行するのは息子の学校休みの関係でどうしても年末年始になってしまう。
この時期はオーストラリアの人々にとって一番の休暇シーズン(クリスマス休暇、子供の夏休み)なので本当は避けたいのだが、どうにもならない。
本当ならばあまり計画をしっかり立てないで現地で気に入ったところに滞在する方が旅らしいが、宿の予約をしておかないとどこも空いていないなどということにもなりかねない。そんなシーズンなのだ。
だから今回も宿は全て予約してやってきた。


ほとんどがキャンプ場(キャラバンパーク)だが、その中で予約時に唯一事前の支払いを求めなかったキャンプ場がある。

あれっ、こんなピーク時なのに変だなと思ったわけ。

それが昨日泊まったManjiupのWallen Way Caravan Park
Manjiupはかなりの田舎町なので、ひょっとしたらものすごく荒れ果てたキャンプ場ではないかと心配していた。
たまにトイレやシャワーが汚なかったり設備があまりに老朽化している、そんなキャンプ場に出くわすことがあるのだ。

しかし、このキャンプ場はそんな心配を吹き飛ばす素晴らしいキャンプ場だった。
受付の女性(Marisaさん)は快活で笑顔いっぱいで迎えてくれたし、設備は古いけれどもしっかりとメンテ、掃除がされていてとても清潔だ。
車を停めるサイトも広々していて空いている。周囲は高い木々に囲まれてとても落ち着く。
この旅行一番のキャンプ場だった。
私たち夫婦も一応宿(コテージやまのみえるいえ)を運営する立場なのだが、こうした宿でありたいと意見が一致した。
ここはまさに当たりのキャンプ場だった。

 

さて、こんな素晴らしいキャンプ場から今日は120kmほど移動してMargaret Riverにやってきた。
Margaret Riverはブドウ畑やワイナリーが有名な人気観光地である。
こういう人気観光地のキャンプ場は旅行シーズンにはだいたい連泊制限がかかる。
連泊しちゃダメというのではなく、連泊しなければ泊めてあげない、という制限である。
今日チェックインしたRiverview Tourist Parkも連泊制限がかかっていたが、直接メールして何とか1泊だけの宿泊予約をしていた。
受付のおばさんは不愛想だし、指示されたサイトに行ってみると先客がいたので、別のサイトにたらい回しされてしまった。
当然キャンプ場は混雑していてざわざわと落ち着きがない。
人気観光地だから仕方がないのだが、今日のキャンプ場は外れである。

 

キャンプ場に何を求めるのかは人それぞれだし、ましてや異国のキャンプ場なのでそんなに思い通りにいくわけもない。
当たりか外れがドキドキしながらキャンプ場に向かうのも旅の楽しみの一つかもしれない。

 

ところで今日も昨日に続いてManjimupでゴルフをしたのだが、カンガルーに遭遇した。
お腹に赤ん坊を抱えた母カンガルーと父カンガルーのようだった。
オーストラリアにはカンガルーが邪魔になるくらいたくさんいるゴルフ場もあるのだが、このくらいだと微笑ましくて絵になります。

◆ああ、あれから30年(第11日:2018年1月1日)

初めてオーストラリアを旅行したのは約30年前のこと。
それ以来2~3年に1回くらいのペースでは来ている。

最初の頃のオーストラリアの印象は、物価が安くて旅をしやすい国というものだった。
それが30年たった今、総じて物価は日本の2倍という感覚だ。
日本はデフレに陥って物価がほとんど上がっていないのに対し、オーストラリアはその間も経済は成長を続けてきて、物価は大きく上昇した。
ものすごーく大雑把にいえば、高成長を続ける中国に鉄鉱石を売りつけて大儲けしたわけで、リーマンショックによっても経済はさほど落ち込まなかったという。
30年前は豊かな国という印象はなく、体が大きいのに小さな車(カローラクラス?)に乗っている人たちが多く、ずいぶん窮屈だろうと同情したくらいだ。
しかし、今日ではかっこいい大型車がやけに目立つ。キャンプ場などはSUVばかりで、トヨタのランドクルーザーがいっぱいだ。
オーストラリア人はあまり貯金をせずどんどんお金を使ってしまうなどと本で読んだが、現地で旅行していてもそれを実感する。

今では豊かな国といえるだろう。

無尽蔵とはいわないまでも未利用の土地や資源はいくらでもあり、まだまだ成長余力が大きい国なのだろう。

 

こうした経済の成長、所得の増加とともに肥満が進んだのではないだろうか。
30年前はそんなに感じなかったが、太っている人の比率が半端ではなく大きい。
オーストラリア人はダイエットなどというストイックなことは苦手なような気がする。
日本のスーパーでは低糖質が花盛りだが、こちらではそうしたものはほとんど見かけない。
私はライザップに通ってから低糖質を心掛けているが、こちらでは中糖質くらいになってしまった。泣
言い訳がましいが、プレーンヨーグルトを食べたくてもそれらしきものは売っていないし、糖質ゼロビールなどあるわけもない。
アイスクリームも美味しいし、ビールのおとものチップス(フライドポテト)の誘惑には無抵抗だ。
帰国後に体重計に乗るのが恐ろしい。笑

 

30年たったけれど変わらないのは広大な自然、(おそらく)おおらかな国民性。

物価は高くなったけれど、私にとっては相変わらず旅しやすい国である。

オーストラリアの旅はもう飽きたと感じる日は来るのだろうか、いや、ひょっとしたら来ないかもしれない。

◆5年後の元旦ゴルフ(第11日:2018年1月1日)

2018年になった。

あけましておめでとうございます。

 

今日はAlbanyから200km走ってManjimup(マンジアップ)という町に向かった。
このあたりはSouthern Forestと呼ばれている森林地帯で、たしかにManjiupに近づくにつれ木々が増えてきた。
森と牧場が交互に現れ、車を走らせていても気持ちがよい。

 

Manjimupは特別に人気のある観光地というわけではないが、今回の旅では意図的にやってきた。
自分の旅なのだから全て意図的だが(笑)、特別な意味があるのだ。
実は5年前に西オーストラリアを旅したときに、Manjimupに滞在し、元旦にゴルフをしたのだった。
もちろんそんなことをとっくに忘れていたが、旅の計画を立てているときに自分のブログを見て思い出した。
今回もこのあたりを通過する時が年末年始にあたるので、あえて元旦をManjiupで過ごし、ゴルフをしようと思ったのだ。

5年後の元旦にまた同じゴルフ場でプレーするって男のロマンではないか。笑

そんなわけで午後からManjmup Country Clubでプレーした。

 

ゴルフ場はSouthern Forest の地域にあるだけあって、素晴らしい林間コースだ。

起伏が少なく、大きな木々が両サイドに続いている。

池やバンカーも少なく、木々だけで素晴らしい雰囲気を醸し出している。

 

5年前は私は9ホールを45でプレーし、元旦早々縁起がいいとブログに書いてある。
しかし、今日はショットがメロメロで51と大たたきした。

全く5年間進歩なし、いや下手になったのかとがっかりだ。
一方息子(中学1年)は最近にない安定ぶりでハーフ自己タイの45だった。
ちなみに9ホールでは私と息子の公式対戦とはならないので、息子の勝利はあくまで参考記録。笑
(ちなみに現在私の6連勝中!)
5年前は息子はまだ8歳で、ゴルフといってもただのお遊びだったが、今や私を脅かす存在となった。
5年間はあっという間だったが、やはり長い歳月が流れたのだなぁと感慨に耽ってしまった。

(左が5年前、右が今日)

◆DOG ROCK の大晦日(第10日:2017年12月31日)

2泊したEsperanceから500km走ってAlbanyに到着。

こんな長い距離の移動はこれで最後で、このあとは1日にせいぜい100~200km程度の移動でゴールのPerthを目指すので、今日からは多少は余裕をもって旅ができるように思う。

 

Aibanyは西オーストラリアで1826年に初めて白人が入植した地で、歴史的な町だそうだ。

町を歩いていても趣のある建物がちらほらと建っている。

1826年当時の船の複製があるとかいろいろと見どころもあるようなのだが、時間がなく残念ながらパス。

Albanyでは5日ぶりのモーテルなのだが、名前がDog Rock Motel という。

変わった名前だとは思っていたが、宿の外に出てみて合点がいった。

宿から道路をはさんで犬の顔の形をした大きな岩(花崗岩)があるのを発見。

大晦日くらいは外食しようと町で夕食(もちろんステーキ!)をとって部屋に戻ったのだが、21時ちょうどに大きな音がした。

そう、花火である。

オーストラリア特有のごみ箱越しに見た花火は記憶に残りそうである。

さて、この1年、自分なりに振り返ってみよう。

家族の面では息子の中学校入学が一番の出来事だろうか。

息子が家を出るのが朝早く(6時半頃)家族全体の一日の始動が早まったおかげで、一日が長く感じられるようになった。笑

自分についていうと、ずいぶんと忙しい年だったように思う。(昨年も同じように感じたが、、)

旅行を含め泊りがけで家を空けた回数は22回、外泊数は60日だから、ほぼ2カ月は自宅以外で寝ていたわけだ。

ライザップにも通ったし、ゴルフにも力を入れたし、それなりに充実していたようには思う。(もちろん仕事も頑張った。笑)

 

24時になってまた外で大きな音がした。

新年を祝う花火が打ち上げられているようだ。

花火はさっき見たので、もう明日にそなえて、おやすみなさい。

◆オーストラリア一美しい海岸(第9日:2017年12月30日)

昨日到着したエスペランスには連泊するので、今日は移動がなくのんびりとできる。

 

エスペランスは海が美しいことで知られている。
特にLucky Bayという海岸はオーストラリア一美しいなどと言われているそうだ。
Lucky bayは海岸にカンガルーが出没することもあるらしく、面白そうだから行ってみようと思ったが、宿(キャンプ場)から1時間以上かかるのであっさり断念。
Lucky Bayまで行かなくても町の周辺は美しいビーチが続いていると聞き、車でビーチめぐりをしてみた。
多くのビーチがあるのだが、Eleven Mile Beachは透明度がすごい!

 

まだ夏の初めなので気温も低く(最高気温25度程度)、風も冷たいので、とても海で泳ぐ気候ではない。

どのビーチも閑散としていて、もっぱら海を眺める人がちらほらいる程度だ。

と思いきや、Twilight Beachは駐車場が満杯で海も賑わっていた。

こんな気候で海で遊ぶ(たぶん)オーストラリア人はさすがである。

 

そんなわけでまだ泳ぐには早い季節のようなので、やることといえばゴルフ。

エスペランスには2つのゴルフ場があるが、宿(キャンプ場)に近いPink Lake Country Clubでプレーした。

これまでプレーしたStreaky BayとNorsemanが野性味あふれるゴルフ場(荒れ果てたゴルフ場)だったが、こちらは普通のゴルフ場だった。

フェアウェイは芝がまばらな部分もあるが、グリーンは素晴らしく手入れされていて絨毯のようだった。

パー4のホールはほとんどが400ヤード近くあるし、アップダウンも激しいので、手引きカートでのプレーはけっこうしんどかった。

午前中に9ホールをプレーし、息子の要望で夕方もまた9ホール。

かなりの足腰の鍛錬になりました。笑

運動したあとのビールはやはり美味い!

◆希望という名の町(第8日:2017年12月29日)

Norsemanから南に200kmほど下り海に出た。

Esperance(エスペランス)という町で、フランス語で「希望」という意味である。

オーストラリアの町なのに何故フランス語由来の名前が付いたのか。

調べてみると、1792年にこのあたりを航海中のフランス軍艦Esperanceが嵐のために避難したそうで、その軍艦の名前に由来しているとのこと。

しばらく僻地を旅していたので、久しぶりに町に来た!という感じだ。

大きなスーパーもあったので、食料をどっさりと買い込んだ。

 

町の中心を離れると広大な牧場が広がっていた。

ナラボー平原では荒地ばかり見ていたので、牧場でのんびり草を食む牛たちを見るとほっとした気持ちになる。

 

日数的には今日で旅の折り返し。

疲れがたまってきたのか、昼頃から軽い頭痛と微熱で少々しんどい。

私はさほど体力があるってタイプでもないので、旅の途中でだいたい1回は体調を崩す。

今日は早く寝て明日はゴルフでもしたいものである。

◆世界一長いゴルフコース(第7日:2017年12月28日)

昨日は予定を変更して180kmも余分に走ったので、今日は目的地Norsemanまでたったの200km。
昨日までと同じまっすぐで平な道が続いたがだいぶ木々が増えてきた。

 

Norsemanはナラボー平原の西端のはずだが、東端にあったような看板も見当たらず、あっけないナラボー平原横断終了となった。

 

Norsemanは本当に小さな町で、いつもこうなのか年末だからこうなのかはわからないが、町の中心街でも閑散としていた。
やることがないので、例によってゴルフでもしようということになった。
それで、今日はゴルフの話。

ナラボー平原には世界一長いゴルフコースがある。(ゴルフ場の名前はNullabor Links)
HPによると、平原のいろいろな場所にホールを設けて18ホールのコースにしており、全長は1,365kmとのことである。
プレーヤーはナラボー平原を横断しながら、少しずつゴルフをしていくというわけだ。
日本でこのHPを見て一瞬心が動いたが、さすがに私もそこまでのもの好きではなく、ふふんと鼻で笑って参加はやめたのだ。
さて、今日プレーしようとNorsemanのゴルフ場に行ったところ、Nullabor Linksの看板が立っており、このゴルフ場の2つのホールがNullabor Linksの一部になっているようなのだ。

 

しかし、このゴルフ場の荒れ果て具合がすごかった。
クラブハウスはあるが廃墟のようで実際に使われているかは不明。

 

ティーグラウンドは人工芝のホールは全然ティーが刺さらず、他のホールは土のティグラウンドである。

 

フェアウェイもすごい。
芝がまばらにポツンポツンと生えているだけでほとんどは土のまま。
土の上からよいショットは打てそうもないしクラブを痛めそうなので、草を探してその上にボールを置こうと思うのだが、なかなか草が見つからない。笑

 

グリーンは変色したのか薄ーい緑色の人工芝のホールが少しあるが、あとは砂というか土でできたグリーンばかり。
土のグリーンの前にアスファルト!を敷いたホールもあったりする。

 

グリーン脇にはグリーン(土)をならすためのレーキが置いてあるが、さすがにいちいちならすのは面倒くさい。

 

フェアウェイは狭くOBを連発してしまうのだが、OB杭の外側は荒れ果てた茂みでどんな野生生物が棲息しているのかとびくびくしてボールを探す。
こんな穴が随所に空いていて、モグラだろうか、蛇だろうか、不気味である。笑

 

ここまで放置した状態だと、これはゴルフと似て非なる遊びのような気もしてくる。
でも料金は1人5ドル(約450円)なので、あまり文句もいえないか。

(1番ホールのティグラウンドに鍵もかけていない料金箱がある。)
ちなみに昨日のロードハウスのコーヒーは1杯5.6ドルだった。笑

 

さすがに私たち家族はOBを連発しボールを無くしまくり、5ホールで終了。
たまには本当(普通)のゴルフをしたくなった。笑

◆90 MILE STRAIGHT(第6日:2017年12月27日)

ナラボー平原走行2日目。

 

ナラボー平原のナラボーはラテン語で「木がない」という意味。
オーストラリア縦断のときに走ったスチュワートハイウェイ周辺は砂漠地帯で赤茶けた大地だったので、今回もそんなイメージでやってきた。
ナラボー平原を走り始めたあたりに木はほとんどなかったが、今日ずっと走ってみて木が生えている地帯も多く、木がない地帯も草が生えていて緑豊かな感じすらする。
平原というくらいで砂漠ではないのである。
海に近いから意外と雨も降るのではなかろうか。
そう、海に近いので海を見渡すポイントもいくつかある。
断崖絶壁でなかなかの景観である。

 

今日は南オーストラリア州から西オーストラリア州へと州境を超えたのだが、ここで係官のチェックを受けた。
野菜や果物は州を越えては持ち込めないのである。
事前にそうしたチェックがあることは知っていたので、あらかじめ野菜や果物を食べきっておいた。
病害虫の侵入阻止ということだろうが、こんなチェックは意味があるのかと思うが、係官は1台1台車を止めて質問をし、そして車の中の食料品等を実査していた。

 

州境を越え西オーストラリア州に入ると時間が2時間半も戻ってしまった。
時差があることは知っていたが2時間半も戻るとはびっくり。
当初予定で今日はCaigunaのロードハウスまで500kmほど走る予定だったが、時間が増えた分その先のBalladoniaのロードハウスまで行くことにした。
結局今日は700kmの大移動、オーストラリアの移動の最長記録かもしれない。

 

Caigunaからはオーストラリア最長の直線道路があった。
90マイル(146.6km)もの間直線が続くのである。
自宅の小淵沢から新宿までの距離に相当するわけで、さすがに広大な国である。
真っすぐに道が続いていく景色はよくあって、それが5kmだろうが146kmだろうが景色としては大差ない。
ただ、この景色が延々と続くのである。1時間半もの間、真っすぐな景色がずっと続いていた。

◆ナラボー平原(第5日:2017年12月26日)

ナラボー平原といっても知らない人の方が多いだろう。
私も今回の旅で初めて知ったくらいだ。
この平原はオーストラリア南部の南オーストラリア州と西オーストラリア州にまたがって広がっており、その面積は200,000㎢、長さは東西2000kmというからその広大さに圧倒される。
日本の国土が380,000㎢だから、日本の半分くらいの広さなのだ。
私たちはこの平原を2泊3日で横断する計画を立てた。

インターネットで「ナラボー平原 横断」と検索すると、多くの人(日本人)のブログがヒットするから、今ではたいした冒険っていうわけでもないが、数十年前は死の道路としてほとんど横断することを試みる人はいなかったようである。
横断するにはよほど性能のよい車(つまり日本車)が必要だと言われたらしい。


私はこの旅の直前に何か参考になる本はないかと、amazonで「ナラボー横断」と検索したところ、「ナラボー平原を越えて」という本がヒットした。
若くして事故で下半身不随になってしまった女性が友人の力を借りてパースからシドニーまで約5000kmを車いすで横断した話である。
一日でせいぜい40km~50kmしか進めないが、彼女らは約半年をかけて走破した。驚くべき大冒険だ。
そんな大冒険ではないが、私たちも小さな冒険を今日始めたというわけ。

 

宿泊していたStreaky Bayを出発し、100kmほどでCedunaという町に到着。
ここからナラボー平原が始まると思っていたが、特に看板があるわけでもない。
ナラボーという言葉はラテン語で”木がない”という意味だそうだが、いつまでたっても道路の脇には木が生えている。

平原といえば平原だが、果たしてこれがあのナラボー平原なのだろうかと疑心暗鬼の心境。 

Cedunaから300km近く走ると急に周囲に木がなくなり、ナラボー平原の看板が出現した。
ここがナラボー平原の東端、つまり西に向かう私たちにとっては入口というわけだった。
周囲は360度平らでこんな景色は初めてだ、さすがナラボー平原!

そして、ほどなく今日の宿泊地、ナラボー・ロードハウスに着いた。

ロードハウスというのは、ガソリンスタンド、モーテル、キャンプ場が一つになったような施設で、ナラボー平原では100km~200kmごとに点在している。
オーストラリア縦断のときもスチュワート・ハイウェイという道路をひたすら走ったが、ロードハウスが点在していた。
混んでいるのか空いているのか全然わからないので事前に日本でキャンプ場を予約しておいた。
予定どおりならばキャンプするのだが、今日は特別に暑く気温は40度を超えている。今後の1時間予報を見ると夜中の12時頃まで30度を下回ることはない。
キャンプをすればちょっとした冒険談になりそうだが、あっさりと方針変更し、モーテルの部屋を取ることにした。
料金はキャンプ場の6倍だが、この先も健康に旅を続けるためには仕方ない。(言い訳、笑)

周囲には何もないロケーション。
9時ちょっと前に日が沈んだが、すさまじい夕陽だった。

◆茶色のグリーン(第4日:2017年12月25日)

今日はクリスマス。
オーストラリアは夏だからあまりクリスマスって感じもしない。
泊まっているキャンプ場ではクリスマスっぽい電飾をしているキャンピングカーがちらほらと目に付くくらいだ。

 

今日はこの旅行で初めての同じキャンプ場(Streaky Bay Foreshore Park)での連泊。
昨日まで4日連続で長距離移動の日が続いてさすがに3人とも疲れたので、のんびりと本を読んだり海を眺めたり。

 

午後は多少は運動しようと近くのゴルフ場へ。(Streaky Bay Golf Course)
オーストラリアでは小さな町にもゴルフ場があるが、ゴルフ場というよりも公園に近いものもある。
このゴルフ場もそんなゴルフ場で、手入れなどほとんどされておらず、フェアウェイも草が生えていない部分も多いし、近所の子供が凧揚げをしているホールもあった。

特筆すべきは、グリーンが砂でできている点。
茶色い砂でこれをグリーンと呼ぶのか定かではないが、こうしたグリーン?もオーストラリアでは何度か遭遇しているので、さほど珍しくないのかもしれない。
ちなみにプレー代は1日10ドル(約850円)、まあ入場料みたいなもんだ。

コースのすぐ脇は普通の民家が並んでいて簡単にボールを打ち込みそうで、恐る恐るのプレーである。
思い切り打てないし、コースは荒れ放題、おまけに強風も吹き荒れているので、2~3ホールでお終いにしようと思ったくらいだが、結局9ホールプレーした。こういうコースでもゴルフはそれなりに楽しいもんです。

 

明日からはいよいよナラボー平原横断が始まる。
1200kmにも渡る広大は平原で、夏は猛烈に暑くなるとも聞いている。
明日は早めにキャンプ場を出発しようと思っている。

◆ペリカンのいる浜(第3日:2017年12月24日)

昨晩はとても暑くて車の中にいられないほどで、車外でもおそらく30度くらいあったと思う。
いつになったら寝られるかと思ったが、風が出てきて多少暑さが和らいだ10時頃に就寝した。
慣れないキャンピングカーの運転や猛暑に疲れたのだろう、10時間も爆睡してしまった。

今日は昨日の暑さとはうってかわって涼しい一日。
車を運転していても室外の温度は24度くらいと昨日よりも20度も低い。笑
今日の移動距離は390km、荒涼たる風景が続いていた。
こういう風景、けっこう好きなのである。

 

今日のキャンプ場はStreaky Bayという町。
ビーチフロントで素晴らしい眺め。
オーストラリアではさほど珍しくないのだろうが、ペリカンがたむろしているのが印象的だ。

涼しい気候のおかげで元気回復。

昨日はこんな暑さで体がもつだろうか、こなけりゃよかったなどと弱気になったが、明日からも頑張ろうという気持ちになった。
人間って単純です。笑

◆おお、猛暑!(第2日:2017年12月23日)

今日はアデレードからポートオーガストまで約300kmの移動。
国道1号線をひたすら走るのだが、実はこの道は2年前にも通っている。
豪州縦断のゴールがポートオータスタで、その後にアデレードまで走ったのだ。
今日はその逆ルートというわけ。

それにしても暑い。
キャンプ場に17時過ぎに着いたとき、自動車の温度計が示す室外温度は42度。
キャンプ場のレセプションに置いてあった1週間予報でも今日の最高気温は40度なので自動車の温度計も正しいようだ。
明日の最高気温予想は32度だから今日が特別に暑いらしい。

日陰でもすごい暑さ。

まだ夏の気候に慣れていないのにこの猛暑で、バテバテ。
夕食を作る気力もないのだが、シャワーを浴びて何とか肉くらいは焼こうと思う。

しかし、暑い、、、、。

◆おお、カーナビ!(第1日:2017年12月22日)

昨日自宅(山梨県北杜市)を出発したのが午後3時過ぎ。

羽田空港からシドニー経由でアデレイドに到着。

キャンピングカーを借りて、スーパーで食料の調達をし、キャンプ場に着いたのが午後5時過ぎ。日本とは時差が1時間半あるのでほぼ24時間かかったことになる。

ビールを飲んでほっと一息。

 

これまでキャンピングカーの旅は3回で、今回が4回目。

以前1度だけカーナビを借りたが、料金が高い割に機能が低くて使い物にならなかった。

それが今回は追加料金無しにかなり高性能のカーナビが付いている。やはりオーストラリアも進歩している。笑

町中を走るときはカーナビがあると助かります。

 

◆旅のはじめに

旅好きである。

のんびりと旅をするために二十数年勤めていた会社を辞めたくらいである。(半分本当、半分冗談)

どんな旅でも楽しいが、特にオーストラリアやニュージーランドを車で旅するのが好きである。

2年前にオーストラリア縦断を達成した。(詳細はこちら

よし、今度は横断だ、ということで、パースからシドニーへの横断の旅を考えた。

ただ、子供(中学1年)の冬休みの長さでは1度に横断するのは難しいので、今回は西半分くらい(パース~アデレイド)を横断することにした。

飛行機の関係でパース→アデレイドではなく、アデレイド→パースになってしまったのはご愛敬。

3000kmくらいの旅のはじまり、はじまり。